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2008年5月調査報告
2008年5月21日報告
浅口市北部の竹林寺山に建てられた天文台の東側に新しい観測施設の建設に伴い、浅口市教育委員会では、2008年4月30日から発掘調査を行っています。
この遺跡は、標高約340mの高地に位置し、金光・鴨方・寄島だけでなく、美星天文台や矢掛町、鬼ノ城、岡山市街地、時には瀬戸内海、更には香川県を臨むことができます。
現在は、表面を覆っている土を取り除き、その下にある鎌倉時代の層を調査しています。そこからは柱穴や溝、土壙などが見つかっています。
[写真1]調査地遠景(中央公民館から)。矢印部分が調査現場。手前は県立鴨方高校。
[写真2]発掘調査風景(東から)
2008年5月29日報告
竹林寺天文台遺跡は国立天文台の東側の山頂にあります。遺跡の東半分は比較的平坦ですが、西半分はゆるやかな斜面になっています。現在は中世の遺構を調査しています。遺跡の東側から西側に流れる溝や、土壙・土壙墓・柱穴などが見つかっています。中でも土壙墓には、棺の跡と考えられる長方形の窪みがありました[写真2]。また、土壙墓からは、しゃもじの様な形に加工した石が出土しています[写真3]。出土遺物には、亀山焼の甕(かめ)や須恵器の皿・椀があります[写真4]。
[写真1]中世の遺構全景(北西から)
[写真2]土壙墓(南西から)
[写真3]謎の石製品
[写真4]中世の土器